ケシパール4周年を迎えて Category:プロローグ Date:2015年04月29日 今日でケシパールが4周年を迎えました。本当にあっという間で、「気がつくと」という表現がこんなにもしっくりくるものなんだなと、感心してしまう程。これも、ケシパールを好きでいて下さる皆様のおかげです。本当にありがとうございます。 何も無いところから、何かを生み出すということの難しさと面白さ。何もかも初めてのことを、何でも自分で考えてやるということに伴う責任感とプレッシャー。何が何だかさっぱり分からないのに、何かしら進めていかないといけないという恐怖と義務感。新しい世界へのワクワクと、未知の未来への不安で、押しつぶされそうになりながら、開店準備に明け暮れた日々。2011年4月29日。見たことも描いたこともない程大きなキャンバスに、初めて筆を落とすような緊張感でオープンしたあの日。もう四年も前のことなのかと、信じることができないくらい、鮮明に思い出されます。 ケシパールのセカンドステージ。そんなことを考えて走り出した、この一年間でした。(私たちにとって3周年は大きな節目でもあったのです。→3周年ブログ)一杯の珈琲、1ピースのケーキを通して、どれだけの思いを伝えることができるのか。自分たちの笑顔やお声かけで、どれだけのお客様に、どれだけ心から笑顔になってもらえるか。オープン当初から変わらない思いと、大きく変わっていく環境の中で、課題はいつも山積み。思うようにいかなくて、悩んだり、立ち止まったりしながら、気がつくと4周年を迎えていました。あの日、私達夫婦だけのものだった、真っさらなカフェケシパール。今では「私達の」と言ってしまうのがおこがましいほどに、ケシパールを好きでいて下さる沢山のお客様がいます。オープン当初描いていた、どの理想よりも沢山の、どの理想よりも温かいお客様。「美味しかったです」「また来ます」「来てよかったです」そんな嬉しい言葉を頂く度に、震えるような喜びと、何とも言えない温かい気持ちをひしひしと感じています。「こんにちは」「今日は何にしますか?」「ごちそうさま」「ありがとう」「またお待ちしてます」…私達がお客様と直接的に関わるのは、そんなありきたりの言葉と笑顔を交わす、時間にしてほんの数秒間、「一瞬」でしかありません。けれど、就職が決まったことを一番に報告に来て下さったお客様。転勤や引っ越しで来れなくなることをわざわざ伝えに来て下さるお客様。「結婚したんです」と、入籍の帰り道に来て下さったお客様。それは、子供の頃、近所の駄菓子屋さんに、小学校に入学した日にランドセル姿を見せに行ったような、大人になって、昔お世話になった先生に、近況報告に行くような、温かい関係。そんな風にケシパールのことを思って下さっているお客様が、沢山いる。積み重ねてきた「一瞬」が、いつの間にか、温かい絆を紡いでいる。それを目の当たりにした時、「あぁ。カフェケシパールを始めて、本当によかった」と心から思うのです。あの日、真っ白だったキャンバスは、少しずつ、少しずつだけれど、私たちだけでなく、お客様から見ても、「意味や歴史をもつもの」が描かれてきたのだなぁと、今改めて感じています。4年間、本当にありがとうございました。言葉にできないくらいの感謝と感激で、胸がいっぱいです。変わっていくことは、必要なことです。でも、変えたくないことはもっと大切なことです。人気が出て、お客様が増えて、混雑して…ありがたいことですが、それによって大切なものが薄れていってしまっては、全く意味がないと思っています。これまでのお客様にも、これからのお客様にも、特別な「ひとときの休息」の空間であり続けなければ。 「カフェケシパール」という場所で、どれだけの絆をつむいでいけるのか。そんなことをもっともっと大切にして、また新たなステージに進んでいきたいと思っています。私達が、お客様さまそれぞれに特別な想いを持っているように、お客さまから見ても、ケシパールが特別な場所であり続けられるように。まだまだ未熟な私たちですが、今後ともスタッフの「ケシメイツ」共々よろしくお願いします。 書ききれないほどの感謝と愛を込めて達也•名都子 [28回]PR