震災から二年目を迎えて Category:プロローグ Date:2013年03月11日 ちょうど二年前。 それはケシパールのオープンから1ヶ月半前。 達也は神戸で一足先に開業のための準備中。 私は新橋にあるカフェで働いていました。 ドン!という音と、 大きくて長い揺れ。 道路標識や看板がぐらぐら揺れ、 立っている人がしゃがみこみ、 ガラスの割れる音や、ギシギシと建物がきしむ音が響く。 湧き上がる悲鳴、道路にまで溢れた人、人、人で、 まさにパニック状態。 営業はすぐに停止して、店を開放し、 溢れかえる人びとに、店のコーヒーや、フードをサーブしたり、 言葉を交わしたりしながら、 店長と、避難してきた人たちと一緒に、不安な夜を過ごしました。 次の朝になっても、道路に駅に、人は溢れていて、 次の次の日も、その次の日も、 やっぱり街に日常は戻ってこなくて、 東京はこのまま、どうなってしまうんだろうかと、本当に怖くなりました。 でもそんなこと、取るに足らないものだったと。 少しずつ被害が明らかになってきて、愕然としました。 現実感もわかないくらいとてもとても恐ろしい惨状。 今まで積み上げてきたものが、全てリセットされたような絶望感。 あの日から戻って来ない日常。 被災地では、今だにそれが続いています。 私たちは、何をすべきなのか。 何ができるのか。 二年前の、震災を通じて辿り着いたケシパールの始まり。 もう一度、しっかりと心に焼き付けて、 ケシパールと共に成長していけたらと思います。 被災された地域の皆さまに、 一日でも早く、日常が戻りますように。 心からお祈り申し上げます。 カフェケシパール 達也・名都子 [7回]PR